2011年12月アーカイブ

定期借家契約とは、「貸主と借主が対等な立場で契約期間や家賃等を決め、合意の上で契約が行われる自由な賃貸借契約制度」です。契約の更新がなく、期間満了によって終了する賃貸(借家)契約のことをいいます。

例えば「3年」や「4年」の約束で契約をした場合、その期間が経過すると契約は終了することになります。終了したときは、借家人は、再契約の締結を要求する権利を有しません(貸主が書面による再契約を結ぶことは可能です)。

従来は建物が老朽化してきて立て替えたいと思っていても正当事由が認められないかぎり契約更新を家主の方からは拒むことはできませんでしたが、定期借家契約を結んでいれば新たに契約をしないかぎり貸主は正当な事由がなくとも賃貸借契約を終了して立て替えることができます。

立ち退き料なども必要ありません。

◆注意点

定期借家契約は普通の借家契約とは異なります。次の点に注意が必要です。
(1)必ず書面で「期間満了で賃貸借は更新なく終了する」といった条項を入れておきます。

(2)あらかじめ契約書とは別に定期借家であることを記載した書面を、借家人に交付して説明することが必要となります。

とくに書面を交付しないで定期借家契約を結んでも契約の効力は発生しません。可能なかぎり定期借家契約は、「公正証書」にしておくとよいでしょう。

なお、住宅用・オフィス・店舗、その他倉庫なども対象となります。

◆定期借家契約の期間設定

期間設定は自由に設定できます。1年未満の短期でもかまいません。

ただし特約がないかぎり賃料を随時改訂することはできませんので、長期の期間設定はあまりよくないでしょう。

使用目的違反による契約の解除はできるのでしょうか?

民法594条 第1項「借主は、契約又はその目的物の性質によって定まった用法に従い、その物の使用及び収益をしなければならない。」と定められています。

■賃貸マンションの場合

貸主と借主の間で結ばれている賃貸借契約に「使用を住居用に限定する」という記載があれば、借主は住居使用以外の目的で居室を使用することはできません。

この場合、契約違反となり貸主から契約解除されたり、損害賠償を請求されたりすることもありえます。

■分譲マンションの場合(区分所有者)

共用部分については、共用の持分権をもっているため用法にしたがって使用することができますが、自分勝手に使用することはできません。

専有部分(自分が所有する)については自由に使用、収益または処分することができますが、規約で「住居以外に使用してはならない」と規定がある場合には住居以外に使用すると規約違反となります。

契約上や規定でこのような記載がない場合は契約違反とはなりません。

ただし、実際にあった事案の中には「使用目的の変更」だけでは解除が認められないこともあります。

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